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千々松 正和*; 小山 倫史*; 小林 晃*; 清水 浩之*; 中間 茂雄
Proceedings of 4th International Conference on Coupled T-H-M-C Processes in Geosystems: Fundamentals, Modeling, Experiments and Applications (GeoProc 2011) (CD-ROM), 13 Pages, 2011/07
国際共同研究DECOVALEX-2011では、sp Pillar Stability Experimentの解析評価が実施された。試験坑道に2本の試験孔が掘削され、Pillarとは2本の試験孔に挟まれた幅1.0m程度の部分のことである。解析は損傷力学モデルを組み込んだ熱-水-応力連成解析コードを用いて実施した。損傷力学モデルに必要な損傷パラメータはSKBにより実施された一軸圧縮強度試験より設定した。この損傷パラメータを用いて解析を実施したところ、損傷は発生しなかった。これは、一軸圧縮強度試験は岩石コアを用いて実施されており、実際の岩盤の強度は岩石コアの強度より劣っているためであると考えられる。そこで、損傷パラメータのキャリブレーションを実施した。キャリブレーションにより得られた損傷パラメータを用いて解析を行ったところ、解析結果は測定結果を良く再現できた。掘削時に損傷の発生が生じており、発生した損傷領域と観察された剥離領域とは整合している。以上より、適切なパラメータを用いることにより有限要素法を用いた連続体モデルでも実際に観測された剥離現象をある程度は再現できることがわかった。
小山 倫史*; 清水 浩之*; 千々松 正和*; 小林 晃*; 中間 茂雄; 藤田 朝雄
Proceedings of 4th International Conference on Coupled T-H-M-C Processes in Geosystems: Fundamentals, Modeling, Experiments and Applications (GeoProc 2011) (CD-ROM), 11 Pages, 2011/07
本研究では、スウェーデンのエスポ地下研究所で結晶質岩を対象として実施された原位置試験(Pillar stability test)を対象とし、2次元粒状体個別要素法(2D-DEM)による熱-応力連成解析を適用し、原位置における計測結果との比較を行った。解析においては、新たに熱の移動及び熱-力学連成項を定式化し解析コードに導入した。また、原位置試験の解析結果は3次元有限要素法(3D-FEM)によるものと比較を行い、新たに開発した解析コードの妥当性を検討した。試験中の主応力・温度などの変化は原位置試験における観測結果及び3D-FEMによる解析結果と定性的に良好な一致がみられた。また、掘削・加熱工程において試験孔壁面付近に微小亀裂が発生しており、このことから原位置試験で観察された試験孔壁面での岩盤の破砕,V字型に破壊し欠落する現象について考察することができると考えられる。